
~岡山県のK病院様の取り組み事例~
病院の現場では、咄嗟の判断で対応し解決しなければならない問題が突然起こります。地震や台風など自然災害への対応はもちろん、火災や交通事故、感染性の重い病気もそうですし、最近話題の新型インフルエンザによる受診パニックなど枚挙に暇がありません。
こうした突発的な事象に対し、如何にスピーディーに適切な対応ができるか否かは、平時におけるリスク管理がどこまでできているかに大きく左右されます。
こうしたリスク管理の対象となる突発的事象のなかでも、最近特に医療機関からの研修依頼や問い合わせが増えているのが「暴言・暴力対策」です。その内容は、患者によるセクハラや暴言をはじめ、ものを投げつけるなどの直接的暴力までケースは様々です。背景には、ここ数年の間に「モンスターペアレント」、「モンスターペイシャント」といった「言葉」がマスコミ報道により流行語として扱われて来た影響もあるようですが、元来病院内において潜在的・恒常的にあった問題がこうした「言葉」によってクローズアップされ、社会的問題として認識されるようになったためではないでしょうか。
これまで医療現場で暴言・暴力問題が発生した場合、病院職員の「誰かが対応せざるを得ない」との理由から、担当医師、担当ナース、事務長、受付事務、医事課、会計課などタマタマ担当した人が対応するか、「誰か対応の上手な人」がその都度対応してきたケースが意外と多いようです。看過できない問題としては、その時の対応で心に大きな傷を受け、「自分の対応が悪かったことが原因では・・」と一人で悩んだ担当者が結果、退職を選択するケースも少なくないことです。一刻も早い改善が必要となります。まず組織的に取り組むという院内認識の共有、そして「未然に起こらないようにする」セーフティマネジメントとしての基本的接遇の習得、「起きてしまった時」の緊急対応マニュアルや連絡網の整備、「事後の被害職員のケア手順」などの整備に至るまで、対策・対応のプロセスづくりが極めて重要です。
この写真は、当社のコンサルタントが様々なケースと実際の対応について、病院関係者のほぼ全員が参加された研修を実施している際の1コマです。職員の皆さんの真剣な姿勢と熱意が窺えました。また事後アンケートでは、「様々なケースを想定のうえリスク管理のあり方を病院全体で積極的に考えるとても良い機会になった」等のご意見を頂きました。病院によって医療現場で抱える問題や悩みが微妙に違うため、取り組み方法や解決方法は必ずしも一様とは限りません。私たちの研修プログラムがより広範に普遍的なマニュアルや対応策としてもご活用いただけるよう、今後も多くの実例や実践に基づく活動を進めて参りたいと思います。


