オーダリングミスも一つの医療過誤と言える。適切な医療行為に加えて、それに伴う会計がなされなければ、患者からの重大な不信を招く結果になりかねない。オーダリングミスはシステムだけでは抑制しきれない面も持ち合わせている。今回はそのケースを紹介しよう。
ケース:会計で発覚したオーダリングミス
1日100人近くの患者が来院し、中でも糖尿病患者が多いクリニック。診察時にオーダリングにて処方された血糖自己測定用センサー・測定用の針・インスリンを、糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師が数を確認して、患者に手渡す仕組みだ。医事課では実際に手渡している現場を見てはいないが、オーダリング通り(カルテ通り)の内容を請求する。
ある患者から「もらっているものはいつもと同じなのに会計が高い!前にも同じことがあったが、どうなっているのか!」と指摘を受け、手渡している内容物と会計内容に過誤があることが発覚した。確認したところ、前回来院時に間違えて入力したオーダーを修正しないままにしており、今回も同様の内容でオーダーを出してしまっていた。つまり、前回来院の時点で、カルテの内容とオーダリング内容に既に違いが生じていたのだ。尚、前回来院時は、修正内容を口頭伝達しており、過誤は発生していないとのことだった。医事課職員は患者にお詫びをし、医師・看護師等に確認の上オーダー修正をした後、正しい内容の請求書にて会計を行った。
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○前回患者が来院した際に発生していたオーダー修正を、オーダリング画面に登録していなかった。
○医師は、前回と同じ処方内容であるという理由から、オーダリングシステムに変更を加える必要はない
と思い込み、前回のオーダーをコピーした。
○日頃からオーダー内容の訂正を口頭で行っており、訂正確認の記録等は取っていなかった。
【対策】
1.修正発生時の記録
修正が発生した場合、医師・看護師間、看護師・医事課間でダブルチェックを行い、チェックした者のサインをカルテに残すようにする。また、カルテ修正と共にオーダリング・会計用それぞれの画面の記載を必ず修正する。
2.処方内容・会計内容の照会
患者に処方内容を手渡す際、手渡す内容と会計画面の内容が合致しているか、看護師・医事課職員間でダブルチェックを行い、チェックした者のサインをカルテに残すようにする。


